HACCP認証協会の協会規程  | 【公式】総合衛生管理HACCP認証協会c

HACCP認証協会規程

1. 適用範囲

HACCP認証協会の総合衛生管理HACCPシステムは、食品業界のあらゆる分野の業者が、自分たちが供給する製品は納得できる品質を保つ安全なものとして、品質や法律上の要求事項を満たしているとの客観的証拠を提供するときに利用できるよう、規程に要求事項を明記している。
規程は食品の安全や品質の保証はしない。しかし、規程の要求事項を満たすよう開発された管理システムは、製品の安全性や品質を満たすための危険性を最小限にするよう意図されている。

2. 参考

規程はコーデックス委員会のHACCPシステムとその適用のためのガイドラインを参考としている。さらに、ISO9001:2015年の品質規格の考え方を参考としている。

3. 定義

規程には、以下の定義が適用される。

3.1方針

トップマネジメントによって正式に表明された、組織の計画を実行する上の方向・意図

3.2要求事項

規程に明示され、必要と求められた条件や項目

3.3食品

食用として消費されることを意図した加工済み、半加工済み又は生の物質(材料)

3.4継続的改善

パフォーマンスを向上するために繰り返し行われる取組み

3.5力量

意図した結果を達成するための知識及び技能、能力

3.6文書化した情報

明文化された情報、及びそれが含まれている媒体

3.7製品

原料から加工又は包装などの工程を経た販売されるための品物

3.8前提条件プログラム(PRP)

組織内及びフードチェーン全体での、食品安全の維持に必要な基本条件及び取組み

3.9工程、プロセス

物品の生産・加工における作業の順序・段階

3.10是正(是正処置)

不適合の原因を除去し、再発防止するための取組み

3.11修正

検出された不適合を直し、あるべき状態へ正すこと

3.12不適合

要求事項又は意図した結果を満たしていないこと

3.13最終製品

完成品、あるいは工程内の最終検査を完了した製品

3.14検証

客観的証拠を基に要求事項が満たされている事実を確認すること

3.15モニタリング

監視すること、あるいは観察し記録すること

3.16測定

計器や装置を用いて値を測ること

3.17監査

基準が満たされている程度を確認するために、証拠を収集し、それを客観的に評価するための検査

3.18有効性

望まれる有益な効果を与える能力又は結果

3.19妥当性確認

実用を想定し、客観的証拠が意図した結果を満たしていることを確認すること

3.20トレーサビリティ

生産過程及び流通過程で物品の履歴、移動及び所在を追跡・把握すること

3.21HACCP

Hazard Analysis and Critical Control Point(危害分析重要管理点)の略。

3.22CODEX-HACCP

FAO(国際食糧農業機構)、WHO(世界保健機構)のコーデックス委員会が管理するHACCPガイドライン。HACCPシステム―実施と利用のガイドライン、CAC/RCP1-1969、Rev.3(1997)付録。「食品の安全性に重要な影響を与える危害を特定、評価、管理するシステム」

3.23一般的衛生管理プログラム

食品の安全危害、または品質危害が発生する可能性を低減させる管理措置方法。

3.24HACCPトレーニング

HACCP手順、HACCP原則の理解を深めるためのトレーニングコース。

3.25総合衛生管理HACCPシステム

食品の安全性と品質を確保するために食品を取り扱う企業が導入し、実行しているHACCPプランの成果を包含したリスクマネジメントおよび予防システム。システムはHACCPに関する力量を持つ者が設計し、登録された審査員が要求事項を満たすことを審査し、HACCP認証協会によって認証される。

4. 総合衛生管理HACCP認証規程

4.1コミットメント

4.1.1品質方針と目標

オーナーもしくは最も上に立つ人は、食品安全や品質、継続的改善への品質方針を明確にしなければならない。品質方針は企業の目標設定及び評価のための枠組み、食品安全に関する力量を確保する必要性、法令要求事項、顧客のニーズおよび期待、に対応していなければならない。品質方針はオーナーもしくは最も上に立つ人によって作成・文書化され、企業内の人すべてに認識されなければならない。
企業は、関連する部署や階層において品質方針と整合した目標を確立し、それらは伝達・認識され、評価されなければならない。

4.1.2品質マニュアル

企業は、本規程の要求事項を満たすために採用する方法が述べてある品質マニュアルを作成しなければならない。

4.1.3組織の役割、責任及び権限

オーナーもしくは最も上に立つ人は、食品の安全性や品質、継続的改善に対する責任者、それぞれの相互関係など、組織の報告形式を明確にしなければならない。これらの責任を負う人々の職務内容も明確にしなければならない。

4.1.4力量・教育訓練

効果的にシステムを運用及び維持するために必要な人は適切な教育・訓練を受け、力量を備えていなければならない。重要な作業がどのように行われるべきかの手順書は備えておかなければならない。企業内で最低1名は16時間以上のHACCPトレーニングを修了していなければならない。該当する分野の教育・訓練は誰が受けたかを示す文書化した情報を維持しておかなければならない。

4.2原材料・最終製品の仕様

4.2.1供給者の仕様書

企業は、全ての原料、材料及び製品に接触する材料に対し適用される全ての法令・規制食品安全要求事項が特定されることを確実にしなければならない。
企業は、全ての原料、材料及び製品に接触する材料に関して、必要に応じて、ハザード分析を実施するために必要となる範囲で文書化した情報を維持しなければならない。

4.2.2納入される物品とサービス

企業は、指定された物品やサービスが使用される前に検査が済んでいる、または承認された供給者より供給されているとの証拠を文書化した情報で提供できなければならない。

4.2.3最終製品の仕様書

企業は、生産を意図している全ての最終製品に対する適用される全ての法令・規制食品安全要求事項が特定されることを確実にしなければならない。
企業は、最終製品の特性に関して、必要に応じて、ハザード分析を実施するために必要となる範囲で文書化した情報を維持しなければならない。

4.3生産管理

4.3.1.1前提条件プログラム(PRP)

企業は、製品、製品間、加工環境における交差汚染を含む生物的、化学的(アレルゲンを含む)、物理的汚染の防止及び低減の促進のために必要に応じたP R Pを計画、実施、維持、更新しなければならない。

4.3.1.2工程管理

安全な食品を生産し、顧客の満足度を満たすため、Codex HACCPガイドラインに基づいたHACCPプランを作成しなければならない。HACCPプランには食品の安全と品質を確保するための方法が定められていなければならない。

4.3.2是正処置

企業は、管理基準の逸脱など、安全でない可能性のある製品に対し、再加工・転用を含め、どのように評価・修正し、是正処置を取るかを説明した手順を有していなければならない。手順には食品の安全と品質に影響を与えるような管理基準の逸脱の原因特定やその解決法を調査する方法とその責任者が定められていなければならない。

4.3.3不適合製品

受け入れ、保管、加工、包装、受け渡し、輸送の途中に特定された不適合製品をどのように識別し、分離するかを定めた手順がなければならない。不適合製品は混合、不適切な使用、最終製品の完全性を損なう危険性を最小限にするような方法で取り扱い、出荷してはならない。不適合製品の取り扱いについての記録は維持されていなければならない。

4.3.4食品関連法規

企業は、供給する食品がその生産国および出荷国の食品、生産、製造に適用される法律に適合していることを、確実にしなければならない。

4.4検証

4.4.1校正

HACCPプランで定められたモニタリングで使用する、または顧客の要求に適合するとの証明に使用する全ての測定、試験、検査機器は、定期的に認可された基準およびその使用用途に沿った精度に校正されなければならない。企業は全ての機器の校正および再校正の責任者が誰なのかを特定した手順を文書化しなければならない。校正結果は文書化された情報として維持されていなければならない。

4.4.2内部監査

企業は内部監査の手順書を文書化し、そのスケジュールおよび実施責任者を特定しなければならない。手順書には監査スケジュールや実施状況、文書化された要求事項を満たしているかを確認するため、HACCPシステムの有効性やHACCPプランを検証する内部監査がどのように実施されるかの詳細が含まれていなければならない。内部監査は監査される場所又は職務とは独立した、力量のある人により実施されなければならない。内部監査やその結果実行された是正処置の記録は維持されていなければならない。

4.4.3システムの見直し

企業は品質システムとHACCPプランの見直し手順、またその責任者を特定し文書化しておかなければならない。品質システムとHACCPプランは少なくとも年に1度は見直さなければならない。生産組織、工程、工程管理、その他食品の安全性や品質に影響を与える要因に大きな変更が出た場合はHACCPプランの見直しをしなければならない。HACCPプランへの変更は責任者によって開発、妥当性確認、検証、文書化されなければならない。品質システムとHACCPプランに対する見直しや変更は全て文書化されなければならない。

4.4.4顧客の苦情

企業は顧客の苦情処理の手順や原因を調査・解決するための責任者を特定し文書化しなければならない。顧客の苦情は迅速かつ効果的に処理されなければならず、苦情とその調査記録は維持されなければならない。

4.5文書管理および記録

4.5.1文書管理

企業で規定した文書は、適切に識別(例えば、タイトル、日付、作成者、参照番号、バージョン)され、承認されなければならない。最新の文書と文書に加えられた変更は、現時点でどの文書が有効であるかを識別するためにも維持されていなければならない。

4.5.2記録

HACCPプランで特定されている重要な製造工程、検査、または試験が確実に実施されていることの証明に、読みやすい記録が維持されていなければならない。記録は劣化、または損傷を防ぐよう保管しなくてはならならい。記録はHACCPシステムの効果的な内部・外部監査を実施できるよう少なくとも最低1年間、及び最終製品のシェルフライフを含む定められた期間、保持しなければならない。さらに顧客の要求・法律で定められた期間、記録を保管しておかなければならない。

4.6トレーサビリティ、リコール

4.6.1トレーサビリティ システム

供給者から納入される原材料、仕掛品及び最終製品は、識別可能で、最初の流通経路までの履歴、移動及び所在を追跡・把握できるようでなければならない。トレーサビリティシステムは手順書に文書化されていなければならない。

4.6.2製品のリコール

出荷された最終製品が、その後、安全でないと判定された場合、関連する利害関係者にその事を通知し、リコールを開始しなければならない。リコールの責任者や、実施されるべき製品リコール計画など、製品リコールシステムを明確に説明した手順が文書化されていなければならない。製品リコールシステムはテストされ、検証されなければならない。

4.7食品防御(フードディフェンス)

企業は悪意を持った者による意図的な食品の汚染行為を防止するため、食品防御の脅威を特定し、その脅威への低減に向けて実施する対策を文書化し、食品安全マネジメントシステムに組み込まなければならない。

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